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天然温泉テルメ龍宮タイル見学


鯉タイル(男湯)

←このタイルを拝見するため、大阪市港区の

天然温泉テルメ龍宮へ行ってきました。

湯処あべの橋のおかみさんからのご紹介です。

 先日の仕事帰り、おかみさんにお会いして、きびだんごを買って、汗を流すべく、湯処あべの橋を訪れました。としぞーさんの個展以来です。

 おかみさんは、パワーの塊のような方!

 東京からお嫁に来られ、ご主人や娘さんとともにこの大きな浴場を盛り立てておられます。

 たくさんお話をした中で一番心に刺さったのは、今の施設よりも昔「阿倍野橋温泉」であった頃の建物に愛着を持たれていたことです。

 いずれこちらで私の絵の展示をとのありがたいお話をいただいたのですが、おかみさんがこんな感覚の持ち主であるということは、自分にとってとても大きな意味があります。そして、展示をさせていただけるなら、湯処あべの橋に関係のある作品も作りたいとお伝えしたのです。

 そこでご提案いただいたのが、天然温泉テルメ龍宮のタイルでした。湯処あべの橋の温泉は、そこから運んでおられるのだそうです。知らなかったので、雑誌に掲載されたテルメ龍宮の写真を見せていただいた瞬間、嬉しさがこみ上げました。

 やっぱりおかみさん、わかっていらっしゃる!

 そんな訳で天然温泉テルメ龍宮のご主人にアポイントまで取ってくださり、営業時間前に撮影させていただいたのが上の画像です。ブログ紹介許可もいただきました。

 上が男湯、下が女湯の鯉ですが、違いがわかりますね。男湯の鯉は親子がくっついているのです。ご主人も、あらためてそのことに気付いたと仰っておられました。この貼り方には、タイル職人さんのどんな思いが込められているのでしょうか? 

 さらに見逃せないのが、円筒形の湯鉢です。水とお湯に分かれていて、水の方は羊の口から出ています。羊のモチーフ、珍しい!

湯鉢(水)
浴室(女湯)

 水風呂ではライオンが同じ役目を担っています。色が黒くて迫力がありますね! 男湯の壁には、味のある絵も描かれています。

壁の絵
水風呂のライオン

 玄関には『龍宮温泉 昭和47年3月』と『テルメ龍宮 1990年8月』という2枚の石版が貼られています。

 つまり46年前に建てられた龍宮温泉が、18年後に改築されてテルメ龍宮になったんですね。鯉のタイルや湯鉢などは創建当時のものが残っているわけです。鯉のタイルも今はジェットバスの浴槽のみでしか見られませんが、最初は他の浴槽にもあったそうです。

ガラス
浦島太郎

 創建当時の遺産として必見なのが、浴室と脱衣場を隔てるガラスです。龍宮城(上の画像の左側)と浦島太郎が描かれています。

 別の所に嵌まっていたものを今の位置に持って来た為、龍宮城の方は切らなくてはならなかったとのこと。

アンティーク調絵タイル

←脱衣場には、アンティーク調の絵タイルもありました。

 珍しいスチームサンソ室というのもありました。酸素濃度が40%と通常の倍なので、息苦しくないそうです。日によって違った香りが楽しめます。

 サウナは有料です。ロゴが渋いですね!

 ←地下にも立派な浴場がありました。設備は新しかったです。

 撮影中はお忙しい時間ということもあり、地下へは行かなかったのですが、営業時間に降りてみると、シャワー室の壁面に海の中の絵が描かれていました。

 画像の「満員」のランプが灯くところを見てみたいですね。

露天風呂(男湯)

 色々なお風呂の中でも、こちらのメインというべきは、やはり天然温泉の露天風呂↑です!ふわっと温泉臭が漂います。

画像の男湯は大きな石、女湯は小さな石が貼られています。この日の温度はぬるめで、ずっと寝湯のところにいた私は常連さんから「こっちへどうぞ」と少し温度の高い方へお誘いいただきました。でも、ぬるめのお湯に寝ながら長〜く浸かる極楽から抜け出せず、

お礼だけ伝えました。このところの首から肩にかけての凝りや張りがすうっと楽になり、ここに銭湯の料金で入れるありがたさをしみじみと感じ、ほんとに龍宮城に来たように時間を忘れていました。

←パイプ群とご主人の腕です。ひたむきな職人気質がうかがえる方でした。パイプには温泉の成分であるナトリウムとカルシウムが付着しているとのご説明中。

 このバルブを開ける速度によって出て来る温泉の温度が変わるそうです。季節にも日時にも左右される作業のため、かなりの経験が必要ですね。また泉質も変化するそうで、最近はアルカリ性になってきているとのこと。

 右の画像が玄関側からの全景です。建物自体もかっこいいです!→

 営業開始の15時過ぎに再訪しましたが、女湯には既に大勢の常連さんがおられました。近くにこんな凄い銭湯があったら行かずにはいられませんね。それでも近年は、デイサービスの入浴に頼るようになったお客さんも多いとのことです。逆にデイサービスとして復活する銭湯もありますから、この2業種の共存関係については今後注目すべきですね。

 入浴後に湯処あべの橋のおかみさんにお礼と報告をしたところ、「2階へは上がられましたか?」と。えっ?!さらに2階があったのですね!

 HPによれば、休憩所があって軽食もとれる上、宴会も出来る部屋が3つ!

 タイやヒラメも舞い踊っているとかいないとか…(笑)

 テルメ龍宮の素晴らしさと独特の空気感が自分のタイル絵だけで出せるとは思いませんが、楽しみながら描かせていただきます(*´∇`*)!

 お忙しい中見学させてくださり、貴重なお話もお聞かせいただきまして、本当にありがとうございました。


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