kaikokouji
「タイル絵」を思いつくまで
現在メインで制作している「タイル絵」は、"be京都 ポストカードコレクション"という、アートギャラリーの公募展がきっかけで生まれました。
この公募展の条件は、ポストカード5枚組で、テーマは「京都」または「夏」。
当時、個展を目標にしていた私は、受賞者特典であるbe京都での個展開催権を目当てに応募を決めました。
最初に選んだ画題は、京都府綾部市の旧松本湯です。ただ、この建物をそのまま描いても、ありふれた絵はがきのようになってしまいます。
そこで、どこが1番描きたいのか、撮った写真を見ながら考えたのです。
答えは「玄関のタイル」でした。
余計なものを排除し、タイルのみを模写してみましたが、それだけでは物足りず、たまたま持っていた"ポーリングメディウム"という盛り上げ材を塗ってみると、本当のタイルのように綺麗になりました。他の4点も京都にあるタイルを模写し、同じ方法で仕上げて応募した結果、『松本湯』がbe京都賞をいただき、初個展へとつながりました。


『松本湯』
「タイル絵」の技法をご紹介します。
How to draw tile art
私のタイルの絵は、
よく本物のタイルと間違えられますが、
全て手描きで模写をしています。
支持体(絵の具をのせる対象物)によって
3種類の制作方法を用いています。
① 透明なアクリル板やガラス板に、竹串で色付きのレジンをのせる方法
- Put colored resin on a transparent acrylic plate or glass plate with a bamboo skewer -



② 木の板にアクリル絵の具で着彩し、レジンをのせる方法
- Paint a wooden board with acrylic paint and put the resin on it -


③ CGで着色し、透明なレジンをのせる方法
- Color with computer graphics and put a transparent resin on it -



